【第1章】

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ある者は腹を抱えて笑い…。 ある者は鬼の形相で怒鳴り…。 ある者は鬼に怯え…。 ある者達は必死に鬼を宥める…。 部屋の中はなんとも奇妙な光景だった。 彼らは少女が眠っているのも忘れて騒いでいた。 「こらぁーー!!なに病人の横で騒いどるんやー」  すると、誰よりも大声で女性が飛び込んできた。 みんなが一斉に振り向くと、女性は障子に手をかけみんなを睨んでいた。 「…あっ…歩姉」 歩の出現により男達はおとなしくなった。 「これには訳が…」 藤堂が急いで弁解しょうとするが。 「訳もなんもあるかいな!飯なしにされとうなかったらとっととでていき!!」 歩に言われ、藤堂・永倉・原田は飯なしにされてたまるか、と慌てて出ていった。 土方・沖田も追い出し、歩自身も出ていった。部屋には少女の寝息しか聞こえなくなった。  
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