383人が本棚に入れています
本棚に追加
ある者は腹を抱えて笑い…。
ある者は鬼の形相で怒鳴り…。
ある者は鬼に怯え…。
ある者達は必死に鬼を宥める…。
部屋の中はなんとも奇妙な光景だった。
彼らは少女が眠っているのも忘れて騒いでいた。
「こらぁーー!!なに病人の横で騒いどるんやー」
すると、誰よりも大声で女性が飛び込んできた。
みんなが一斉に振り向くと、女性は障子に手をかけみんなを睨んでいた。
「…あっ…歩姉」
歩の出現により男達はおとなしくなった。
「これには訳が…」
藤堂が急いで弁解しょうとするが。
「訳もなんもあるかいな!飯なしにされとうなかったらとっととでていき!!」
歩に言われ、藤堂・永倉・原田は飯なしにされてたまるか、と慌てて出ていった。
土方・沖田も追い出し、歩自身も出ていった。部屋には少女の寝息しか聞こえなくなった。
最初のコメントを投稿しよう!