Start or End?

4/9
前へ
/107ページ
次へ
先に火を着けたのは総司、そして次に俺。 少し思い切り吸い過ぎた。 俺は勢いよく咳をする。 「大我お前下手だなぁ。 ぷはぁ…。」 総司は何故か上手く吸えている。 くそっ、なんか悔しい…。 でもま、いいか。 これで俺達は仲良く処刑確定の犯罪者。 でもまだSJATには見付かってない。 この人気のない川原。誰かが通報しなければばれたりはしない。 そう…通報されなければ…。 いきなりだった。 2つの強烈なライトの光が俺達を照らす。 そこにはSJAT隊員二人と、あのオッサンが立っていた。 「あの二人ですぜ!」 「うむ、ご苦労。 報酬は後日渡そう。」 そう、俺達はハメられたんだ。 犯罪者がいることをSJATに通報すれば多額の報酬が払われる。 無論、俺達だって罪は小さいが例外ではない。 「そこの二人、その学生服を見るかぎり未成年だな。 しかしながら煙草を吸った…。 憲法第一条に基づき、午前0時02分、貴様等を現行犯処刑とする!」 二人が同時に銃を構える。 まさか…終わっちまうのか…? 俺は、この国を変えるんじゃなかったのかよ! 俺は…俺はぁっ!! 俺は目を閉じた。 乾いた銃声が夜空に響く。 俺は銃弾に撃ち抜かれ、重力に引かれるまま地面に倒れる……はずだった。
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加