22人が本棚に入れています
本棚に追加
「総司、大丈夫か!?」
大我が駆け寄ってくる。
やれやれ、俺を誰だと思ってやがる。
「大丈夫だって、なんせ俺だぜ?」
「バカ野郎!
そんな余裕でいる場合か!」
大我が珍しく焦ってる。
SJATぶちのめしたくらいで大袈裟だなぁ。
「総司…俺達はSJATのブラックリストに加わったんだ。」
大我の話によると、SJATの隊員には一人一人なのましん?ってのが埋め込められてて、視覚からの情報を常にその県の支部に送っているらしい。
「つまり、俺達の顔がもうSJATに知れ渡ってるのか…?」
「顔だけじゃない。
すでにほとんどの個人情報も調べられてるはずだ。
明日には県内、いや全国に俺達二人が犯罪者として知れ渡るだろうな。
近年の犯罪者は俺達だけだからな。」
おいおい…マジかよ…。
これはかなりヤバくねぇか…?
大我を見ると、隊員の一人から銃を奪って、弾を確認したり、構えたりしている。
「Five-SeveNか……なかなかいい銃だな…。」
「なにしてるんだ大我?」
「総司…悪いが、ここからは別行動だ。
処刑確定になっちまった今、俺がすることはたった一つ。
この国を変えること、ただそれだけだ。
だからお前は好きに生きてくれ。俺は俺の道を進む…。」
俺は黙ってもう一人の隊員の銃を取る。
「総司…?」
「大我、好きに生きろってことは、お前と一緒に行っても良いってことだよな。」
「違う、俺が言った意味は「お・れ・た・ちは、運命共同体。そうだろ?」
大我が難しい顔をしていたけど、しばらくして、
「あぁ。そうだな!」
俺達は再びハイタッチを交わした。
最初のコメントを投稿しよう!