Start or End?

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「よし、そうと決まれば総司。 増援が来る前にこいつらを片付けて逃げよう。」 「え?もう気絶してるから大丈夫だろ?」 「いや、ダメだ。 二人とも……殺しておく。」 大我の口からそんな言葉が出るとは思ってなかった。 冗談で言ってるようにも聞こえなかった。 「大我…それって冗談…だよな?」 「冗談なんかじゃない。本気だ。 総司、誰も傷付けず国を変えるなんて不可能だ。 ましてや、向こうが殺す気なのに、俺達が抵抗しなくて、どうする?」 「で、でもよ…。」 「総司!これは遊びでもなけりゃスポーツでもない! 戦争なんだ…俺達と日本、いや、皇帝『木元修造』との…。」 大我の目は本気だった。怖いくらいに。 俺は考えた。 今自分がやる事は、何かと言うことを。 皆が笑って暮らせる世の中…。 皆が幸せに暮らせる世の中…。 俺は、皆が笑顔で暮らせるような国にしたい! 「分かった…。 俺も戦うぜ大我! この腐った国を変えてやるんだ!」 大我は大きく頷くと、片方の隊員に向けて銃を構える。 俺も深呼吸をしてから同じように、もう一人の隊員に銃を向ける。 くそっ!手が震えるぜ…。 「俺はこの国を変える! 変えてみせる!絶対に!」 二つの銃声がほぼ同時に響き、二人のSJAT隊員の息が静かに止まった…。
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