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死んだ…、いや、俺が、俺達が殺したんだ…。
総司に大きなこと言ったくせに、俺だって人を殺した事を悔やんでいる。
気持ちを入れ替えろ…。
落ち着け…落ち着け……。
「見付けたぞ!あの二人だ!」
「構わん!撃ち殺せ!」
俺は瞬間我に還った。
十人ほどのSJAT隊員が銃を抜きながら俺達に迫る。
くそっ!長居しすぎたか…!
総司を見ると、ショックは受けていたが、なんとか走るくらいは出来そうだった。
「総司、逃げるぞ!!」
「あ、あぁ…。」
俺達は走った。
一心不乱に、何処に向かっているのすら分からずに。
後ろから銃声が聞こえた。
でも不思議なことに一発も当たらない。
もう俺達の後ろに隊員は一人も居なかった。
しかし、確認する余裕などなかった俺達は、そのまましばらく走り続けた。
二人が逃げた後、倒れたSJAT隊員の側に一人の男が立っていた。
「最近の若い奴らは元気がいいねぇ~。
さて、これからどう動くかな?」
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