平凡な日常

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総司は何も思わないのだろうか? 俺達や公園に住まうこの人たちが貧民であることを。 今日を生きるのが精一杯な人々がいるなかで、何の不自由もない、裕福な人間がいることを。 俺は嫌だね。絶対に認めねぇ…。 こんな理不尽な世の中、俺は認めたくない。 俺はガキの頃から決めていた。 いつからか腐っちまったこの国に、反逆してやると。 そして俺が変えて見せる、この国、この世の中を。 でも、総司には関わって欲しくない。 犠牲は俺だけで十分だ。 総司には、普通の人生を歩んで欲しい。 しかし、俺の唯一のその願いは、すぐに打ち破られる事になった…。 「あんちゃん達、これ、いるかい?」
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