第一章:校内魔法トーナメント

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……圧倒的。 そんな言葉が似合う勝利だった。 「疲れた」 そんな台詞と共に帰ってきた拓海。 「嘘付け。全然動いてないだろーが」 「あ、バレた?」 俺達二人がこんな会話をしていたその時。 「第二ブロック決勝戦を始める」 先生の声が響く。 次は確か、瀬戸か……。 いったいどんな戦い方をするのか……。気になる。 「予選第八ブロックの人まで集合ー」 が、そろそろ第八ブロックの予選が始まるらしい。 クラスの委員長、第六シードの佐野が集合をかける。 ……早くねぇか? 「なぁ佐野……集合早くないか?」 「どんどん予選をやっちゃおう大作戦だよ!!」 ……こいつは、見た目、性格、全てが幼い。 何故か委員長なんだよな……。 向こうではもう既に勝負がついていた。 ……瀬戸強いな……。試合見たかった……。 †   †   † それから少し時間が経って、佐野が決勝戦に向かっていった頃……遂に俺の試合が始まる。 ……やっぱり集合早かったじゃねーか……。 「ラッキー!俺の相手落ちこぼれじゃん!」 向こう側から声が聞こえる。 あいつは確か、向井の取り巻きの一人だったような……。 ……良い事思いついた。 こっちの試合の審判には、佐野と代わって第一ブロックの優勝者、拓海が来た。 「じゃあ始めるぜ?よーいスタート!!」
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