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「さて、シードの発表でもするか」
シードに入れば一度勝てば代表になれる。でも、俺がシードになる可能性は零だ。
そっちのが簡単でいいや。
……俺はシードにはなれない。それがわかってるだけ有利だな。でも……三試合勝たなきゃ代表にはなれない。……やってやる。
「さて、一人目のシードの発表だ」
その瞬間。今までざわついていた生徒達が黙り込んだ。
「……小金井 拓海」
「俺!?ラッキー!」
自分だとは思っていなかった様子の拓海。やっぱり拓海か。
「二人目、瀬戸 翔人(せと はいと)」
「…………はい」
瀬戸 翔人。
彼はカチューシャで前髪を上げている。そして、あまり喋らず、基本的には一人で行動をしていたはず。シードに選ばれるということはやはり、強いか。
「三人目、横峯 祥歩(よこみね さき)」
「は、はい!」
横峯 祥歩。
呼ばれた事にとても戸惑いながら顔を真っ赤にしていた。メガネを掛けていて、髪を後ろで縛っている。まぁ雰囲気が違ぇしな。
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