83人が本棚に入れています
本棚に追加
あの日…朝から雨が降っていた憂鬱だった一日を変えたのは
今思えば訳の分らない女が来店したからだった
つかないジッポのライターを何度も何度もつけようとしていた
俺にはその行動の意味すら分からなかった
まぁ…夜の世界の店にくる女
とくにこの店にくる奴はどこか変わっている
俺の偏見かもしれないが。
でもライターを持って泣きながら何度も火をつけようとするその女が
何か違う《匂い》を発していた。
香水とは違う
女の色気の香りだ。
女は泣きながらこういった「火がつかないの…」
最初のコメントを投稿しよう!