◇あの時の俺はラリった客を見て飲む酒が何にも勝る酒になってた

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午前一時に来店してから 約二時間 やっと話した言葉が 「火がつかない」 俺はライターを抱き締めながら泣いていた女の隣りでただ安い酒を飲んでいた。 少し苛立ちながら飲んでいたせいかいつもより早く酔いが周っていた。 こんな訳の分らない《客》いつもの事なのに なぜかこの女に対しては苛立ちがました それは特別な女だけがもつ色気の《匂い》を発して居たからか? こんな時間にこんな店 しまいには席につくなり俺を指名したのは良いのだがずっと泣いていて 喋ったかと思えば 「火がつかない」
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