究極の選択

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「調べたらお前が金借りてるとこ、高利で有名なヤクザまがいのとこじゃねぇか。風俗で働いても、利子返していくので精一杯ってとこか?」 「………………」 「俺の条件飲むんなら、キャッシュで前払いで用意してやるよ」 あまりの条件のよさに柚子は思わずゴクリと生唾を飲み込んでしまった。 だがしかし……… 「ど、奴隷って……具体的に何をするの……?」 柚子が食いついてきたので、証はニッと笑って腕を組んだ。 「絶対服従」 ぜったいふくじゅう……? 柚子はクラッと目眩を覚える。 「つまり……あんたの言うことに絶対逆らっちゃダメってことよね……?」 「当たり前だろ」 「それはその……性的なことも含まれるのでしょうか……?」 思わず敬語になると、証は含みのある笑みを見せた。 「………さあ。まあ、俺の気分次第?」 「………………」 「別に嫌なら無理強いはしないぜ? 風俗でもどこでも行けよ」 柚子はうっと言葉に詰まる。 証は更に続けた。 「10ヶ月間、俺の奴隷になるか、無期限でどこぞのオッサンの○○を××して△△するか……」 「嫌ーっ! ちょっと、具体的なこと言わないでよっ!」 「だけどそれが現実だろうが」 証は呆れたように柚子の顎をつまんだ。 「どーするよ?」 「………………」 柚子はキッと証の顔を見上げた。 こんな男の言いなりになるなんて死んでもゴメンだ。 …………でも……。 一日10万はあまりにも条件が良すぎる。 奴隷という響きは気になるが……。 (………10ヶ月だけ我慢すればいいんだもん) 柚子は膝の上でぎゅっと両拳を握り締めた。  
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