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ガシャーン!!
背後から凄まじい音と共に、警報が鳴り響く。
何事かとアトム二世は振り向いた。
そこには黒い服で身を包んだ見知らぬ男が立っていた。
「……ふん、お茶の水め。トビオを復活させられず、二代目なんぞ作ったか」
その男はカプセルに続く橋を渡り、アトムに近付く。
「お前何者だ!コイツはやらないぞ!
コイツはおれの子分にしてやるんだから!」
男の行く手を阻み、アトム二世が声を荒げる。
男はじっくりアトム二世を見つめ、鼻で笑い返した。
「子分だと?ハハハハハッ!!笑わせてくれる。
お前ごときにトビオが屈するはず無かろう。
いや、お前だけでなくトビオは誰にも服従などしない。
そう、私以外にはな」
そう言い終わるか終わらないかのタイミングで、男の手から電気銃が放たれた。
「うああぁああ!!!!」
見事に的中し、アトム二世はカプセルの近くに倒れ込んでしまった。
男はカプセルを開け、アトムを素早く抱きかかえる。
その場を去ろうと踵を返した。
「待ちなさい!!天馬博士!!」
警報で駆け付けたお茶の水。
激しく息を切らし、眉間に深いしわを寄せて男を睨み付けた。
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