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優しい声音に温かい笑顔を向けられ、アトム二世は自然と涙が溢れて来た。
「帰っても、いいのか?だっておれは、お前のコピーなんだぞ?
酷い事だって色々したんだぞ?」
アトム二世は、涙でかすむ目で顔を見上げる。
アトムは頷き、指で涙を拭ってやった。
「キミはキミだ。ぼくのコピーじゃないよ。
酷い事をしたって、反省すればいいじゃないか」
そっと手を差し出し、アトムは微笑む。
「さぁ行こう。みんなが待ってる」
そう言われ、アトム二世は差し出された手を掴んだ。
輝く夕日に、2人のアトムが支え合って飛んで行く。
お茶の水が待っているであろう、自分達の家へ。
「そうだ!キミに新しい名前をあげよう。
アトム二世じゃ、長ったらしいもんね。
二世だから、えーと……ニトロって言うのは?」
「…ニトロ?…悪くないな」
「フフッ…じゃあ決まり!!
これからもよろしくね、ニトロ!」
END
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