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「ニトロはアトムお兄ちゃんと同じ能力なんだから、少しは手伝いなさいよ!!」
「なっ!同じじゃねぇよ!!おれのが最新型だ!!」
「最新型なら尚更でしょー!!!!」
二人は睨み合い、とうとう喧嘩を始めてしまった。
暴れるがために、家が大きく揺れる。
さすがの騒ぎに、アトムはベッドから飛び起きた。
「何をやってるんだ!ウラン、ニトロ!!!
喧嘩はやめないかっ!!!」
鋭い声が響き渡る。
ウランとニトロは驚き、動きを止めた。
「全く、どうしてキミ達はこうなんだっ!
二人とも、お互いに謝りなさい!」
そう叱り、アトムは腕を組む。
2人は向かい合うとしぶしぶ謝罪した。
「ごめんなさい…」
「……悪かったよ」
アトムは一息付くと、台所へ目を向ける。
そこにはウランがやりっ放しにした料理器具があった。
「…?何を作っていたんだい?」
そう言いながら、おもむろに料理器具を持ち上げるアトム。
ウランが恥ずかしそうに、答えた。
「チョコレートよ。
……あのね、明日ヴァレンタインデーでしょ?
だからチョコレートを作ってたの」
もじもじ体をくねらせるウラン。
ニトロはニヤリと笑った。
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