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「…分かりやすいな」
「うん、分かりやすい」
そう相槌を交わしていると、アトムが声を上げた。
「そうだ!!
デルタ、さっきパトロールの途中だって言ってたよね?
ぼくも一緒に行くから待っててよ」
アトムは慌てて準備を始める。
デルタはその言葉に目を白黒させた。
「なっ!!そんなの駄目だ!
前にも言ったが、俺達の仕事に関わるなんて…」
「パトロールだけじゃないか。
いいでしょ?ねぇ、いいでしょ?」
デルタの足にしがみつき、上目使いでせがむアトム。
デルタはくっと唸り、素早く顔を逸した。
「かっ…勝手にしろ!!!!」
「わぁっ!ありがとう、デルタ!!」
跳ね上がるほど喜んで、アトムはウラン達に振り向いた。
「じゃあぼく、パトロールに行って来るから、お留守番してるんだよ!!」
「……あ、ああ」
「え、ちょっ……ちょっと待ってよ!お兄ちゃん!!」
あまりの笑顔に空返事するニトロ。
ウランはデルタと共に飛んで行ってしまったアトムを引き止める事が出来なかった。
「あーあ、行っちゃった…」
一人しょぼくれるウランに、ニトロは首を傾げた。
「行かせたって良かったじゃないか?
何、しょぼくれてんだよ」
その疑問に、ウランは頬を膨らませニトロを睨んだ。
「ニトロの馬鹿ちん!!アトムお兄ちゃんは睡眠不足なのよ!!無理したらどうなっちゃうか、分かんないんだから!!!」
ニトロはウランの言葉でギョッとする。
「……たっ…大変だ!!追いかけるぞ!!!」
2人は留守番をほっぽり出して、慌ててアトムを追いかけて行った。
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