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日頃は寝ながらテレビを見て、社会見学に行くと口実つけては金をねだる。
終いには女に手を出してしまうという有様。
「全くもってけしからん!!
お前は何でこうなんだっっ」
今日もまた、科学省にお茶の水の怒号が響く。
アトム二世は耳を塞ぎ、お茶の水の前から逃げ出した。
「待てっ!!待つんじゃアトムー!!!」
追いかけるお茶の水の姿は空しく遠ざかっていく。
アトム二世は足のジェットで飛びながら逃げたからだ。
「ふんっ!いちいちうるさいんだよ!
おれはおれで自由に暮らしたいのに!」
そう愚痴をこぼすアトム二世。
飛んでいる最中、廊下ですれ違う女性科学者に次々といたずらをしていった。
「きゃあ!!!」
「何するのっ!!」
口々に文句を言う女性達に、アトム二世は高笑いをする。
「アッハハ!!油断している方がいけないのさ!!」
振り返りざま、いたずらに舌を出した。
すると、前方から「あぶなーい!」と叫び声が聞こえた。
ふと前に顔を向けたアトム二世の目に飛び込んで来たのは、ロボットの部品を運んでいた荷台だった。
「わぁっとっとっ!!」
咄嗟の判断で、荷台を避けるために封鎖されていた扉へ突っ込む。
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