第肆夜~お隣さん~

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しばらくは二人とも無言で歩いていた。 その空気に耐えられなくなった侑希が必死に話題を探した。 「そう言えば君……」 「紅輝です。」 「紅輝くん、」 「呼び捨てでかまいません。」 「………はぁ。 紅輝、昨日としゃべり方ちがくない?」 「興奮するとああなるんです。」 「そうですか………」 必死に探した話題はあまり効力をなさなかった。 歩くこと15分 「ねぇ、紅輝ん家ってこのへんなの?」 「そうですけど、どうして?」 「私もこのへんよく通るから……」 「へぇ、そうなんですか。」 歩くこと5分 そして行き着いた場所は侑希のアパートの前。 呆れた顔の侑希。 「ねぇ、ここ私ん家なんだけど…… きみん家行くんじゃないの?」 「なに言ってるんですか?さぁ行きますよ!」 そう言うと紅輝は一階の侑希の部屋に向かって行った。 「ちょッ!!そっち私の部屋!」 しかし紅輝はその部屋を過ぎ、一つ隣の部屋に入って行った。 「さぁ、ここですよ!早く!!!!」 侑希はとても驚いた。 お隣さんってだけでもビックリなのに、紅輝が入って行った部屋はなんと、 「ここ、大家さん家じゃん………」image=115630861.jpg
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