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「ていうか、なんであなたクラスメートが一人で死んでるって言うのに、なんでそんな元気なんですか?」
「えッ………??」
-そう言えば………-
「ふぅ……。どうやらそこまでは思い出してないみたいですね。安心しました。」
「え?」
侑希はもうわけがわからなくなった。
「不思議に思いませんでした?
なぜ、昨日までいた男のことをみんな知らなくて、今日突然クラスにやってきた僕のことをしっているのか。」
「……!」
「そして、不思議に思いませんか?なんでさっきまで自分のクラスメートが死んだことを忘れてたのか。不思議に思いませんか?なぜちっとも悲しくないのか?」
「……も……もしかして……!」
「そうです。全部私の力です。」
「…………」
侑希は黙っていた。
そして紅輝は続ける。
「殺されたものの存在と、その人がいなくなった悲しみを消すことが僕達“鬼”の仕事なのです。」
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