一章 風の強い日

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プルルルル プルルルル プルルルル 電話が鳴っている 『はい』 『スノー、俺だ。今日は何の日か解ってるか?』 光弘の問いに一瞬考え 『アッ! そうだった、悪いな今から行くよ』 夏休み前に一緒に競馬場に行く約束をしていた事を思い出した 『早く来いよ、俺も今から行くから』 『ああ、わかったすぐ行くよ』 電話を切り、身体を起こした 少し身体が汗ばんでいる カタカタ カタカタ 窓のガラスが音をたてていた 台風の抜けた影響だろう 昨日はまた飲み過ぎたみたいだ… テーブルの上のウォッカが空だった 大学に入ってからは一人暮らしで、寝れない夜はよく飲むようになっていた
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