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待ち合わせの場所には、既に光弘が立っていた
『おせ~よ』
そう言いながら光弘は、無造作に缶コーヒーを差し出した
『ごめん みっちゃん』
『忘れて寝てただろ?飲み過ぎなんだよ』
『悪いな、勝ったら奢るから』
ポケットからカネを取り出しチラつかせた
『オッ 結構持ってるじゃん』
『バイトのカネだよ』
『そういや今日もバイトあるのか?』
『いや…辞めた』
『エッ 辞めたの?何でって…どうせ店長と揉めたんだろ』
『……あの店長 バイトの女の子に嫌がらせしてさぁ、ムカついたから軽くボディー入れたら大袈裟に騒ぎやがった』
『お前の軽くは普通の人には軽くじゃないの』
光弘は少し呆れているようだ
『まっ、これから競馬で稼ぐさ』
『負けてバイト探し手伝えって言うなよ』
『この風がさぁ、何か勝たせてくれそうな気がするんだ』
風が気持ちいいほど強く吹いていた
『はいはい、そうだといいけどねぇ』
話して歩いているうちに競馬場が見えてきた
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