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二人は眼が合ったまま動けなかった
『こんな所で何やってんだ』
光弘の声がするが、振り向かなかった
と言うより向けなかった
ヤンは右腕を動かしながら口元だけニヤつかせている
右の頬がヒリついて熱く感じている
久しぶりの感覚だ
動かないのはお互いに、同じ事を思っていたからだ
…コイツ………強い!
光弘がすぐ後ろまで来た
『やめろってスノー、こんな所で揉めてたら警備員がすぐ来るぞ』
『何だいやお前は、さっきからスノースノーってうるせぇだっちゃ』
苛ついた表情でヤンは言ったが、何かに気が付いたようで
『……スノー!お前もしかしてN高の雪村か?』
『誰だお前?』
『ハッ、やはりな。俺はT県S高の岡崎だ』
少し自慢気な表情をしながらヤンは言った
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