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中に戻った頃レースは最終コーナーに差し掛かっていた
歓声があがりゴール!
『マジかよ、あの馬が来たのかよ?』
『取れなかったのかスノー』
『ああ、みっちゃんもか?』
『いや俺はこのレース、買ってなかったよ』
ハッハッハッハッ
後ろから、わざとらしい笑い声がする
『見たか雪村、お前がバカにしとった馬だで。俺は来ると思ってただ』
ヤンは随分嬉しそうな顔をしていた
『あっそ、そりゃ良かったな。行こうぜみっちゃん今日は駄目だ』
そう言いながら行こうとした時
『待てや』
ヤンが声を掛けてきた
『しつけえな、ちゃんと謝っただろ』
面倒くさそうに言うと
『お前らもう帰るだか?』
『ああ、そうだよ』
光弘が返事をした
すると、ヤンは小さな声でボソッと何か言った
『エッ、何?』
聞き取れなかったので、聞き返すと
『だけぇ、来んだか?』
『はぁ? 何処に』
『お前ら、どうせカネないんだろ。俺が飯でも奢ったるが、ヨソ者同士のよしみだわ』
『はぁ~?』
スノーと光弘は顔を見合せると
意味を理解しニヤッとした
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