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慧「陽色君…。」
陽色「慧、すまねえ。」
慧「慧どうすれば…。」
陽色「俺は弁当(執行猶予の事)持ちだから、
今回刑務所に行くのは確実だ。
前から言ってるように、こうなったら待ってなくてもいいんだぞ。」
慧「そんなこと出来るわけないじゃない!
慧は君しかいないのに!
君がいないなら娑婆にいたって何の意味もない!
慧も刑務所に行く!
」
陽色「慧、落ち着け。
今回執行猶予の分と合わせておそらく5年前後の刑になる。
お前、
それでも待ってられるのか?
」
慧「待ってるよ!
何があったって絶対待ってるよ!」
陽色「そうか‥。
ありがとうな。
音楽…ダメになっちまったな。
」
慧「ダメじゃないじゃん!
出てからまたやればいいじゃん!
SIVAさんだってそう言ってたよ!
」
陽色「出る頃には俺も30過ぎてるよ。
もう無理だ。
」
慧「諦めるのは早すぎるよ!
またやれるよ!
頑張ろうよ!
」
陽色「そうだな…。」
陽色「ネックレスとか時計とか財布とかベルトとか、
移送する時に荷物になるだけだから宅下げするからしまっておいてくれ。
それと、
とりあえず銀行のキャッシュカードと現金も50万円宅下げする。
暗証番号も教えるから銀行に入ってる金も使っていいからそれで暫く生活しろ。
」
慧「いらないよ。
自分で何とか出来るもん。
」
陽色「いいから持っとけ。
いざという時に必要になるかもしれねーだろ。
」
慧「じゃあ預かっておくけど、
そのお金は君が出て来た時に再出発のお金として使えるために取っておくね。」
陽色「はは、
じゃあ頼むよ。
でも困ったら使っていいからな。
」
慧「だから使わないってば。
」
慧「陽色君がいなくて不安だな…。
」
陽色「慧、
本当にごめん。
これがすべて終わったら、足を洗ってどこか田舎に引っ越そう。
そこで小さなバーでも始めて平和に暮らそう。
俺は、こんな生活もう疲れた。
」
慧「うん!
それまでに絶対保母さんの資格取っておくよ!
」
陽色「ああ!
頑張ろうぜ、
二人で。
」
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