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「あたし、友達とお昼は遊ぶ約束してるから出掛けてくるね!ご飯までには帰ってくるから」
「はいはい、気をつけて行ってらっしゃい…」
老婆は少女に微笑みながら手を振る。
「行って…っ」
しかし、彼女は最後まで言いきれず自身の額を押さえしゃがみ込んだ。
「摩耶!?どうしたんだい?頭が痛いのかい?」
老婆はしゃがみ込んでいる彼女に慌てて近づき、背中をさすり、少し早口でそう言った。
彼女は低い唸り声をあげた後に、消えそうな声で大丈夫と答えた。
「今日は安静にしておいた方がいいかもしれないね…」
「そうかも…。でも、ちょっとだけ友達に会ってくる…」
「気をつけて。早く帰って来るんだよ」
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