990人が本棚に入れています
本棚に追加
―――
「っん……」
レイルが目を覚ました時、辺りはもう赤みを帯び始めていた。
「もしかしてもう…夕方?」
覚醒しきっていない頭で状況を把握し、あることに気づく。
「あの二人は今俺の中にいるのか??」
洞窟には日が傾き、夕日が差し込んで明るくなっている。
しかし回りを見渡しても誰もいない。
(おーい!リザ!ギルアム!)
この疑問を晴らすべく、レイルは心の中で呼び掛ける。
「…………」
返事はない。そして、体にも変化は全くといっていい程に無い。堅い地面で寝たことによる倦怠感位だ。
「夢だったのかな…」
そう呟き、洞窟の出口へと向かう。
最初のコメントを投稿しよう!