黒と白

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いつも通りに魔法を放った。 「なっ!?」 しかし手から放たれたそれは、いつもの炎と呼べるものではなく、灰色の、ただの魔力の塊。 見るからに不安定なそれは、放たれて直ぐ様揺らぎ初め、掻き消える。 ――魔力が変換できない? 真っ先に思い浮かんだことは、洞窟での出来事。 リザとギルアムの影響か。混乱した頭で推測を立てる。 「ッ………やばッ…」 突進してきた猪を避けるため、足に魔力を回し、魔力が纏われる。 勢いをつけ、横に跳ぼうとした瞬間。 「………嘘だろ」 足に纏った魔力が霧散し、強烈な衝撃がレイルを襲った。
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