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「この跡なに?」 額に付いた四角い跡、つまりキーボードの跡を指差しながら彼が聞いてきた。 「…なんでもない」 昼飯の時間。 芦田くんの仕事場である報道部から僕のいる遠い編集部まで来たのは、 一緒にランチを食おうというお誘いだったらしい。 職場は違えど同期入社。 こうして昼飯を食べたり、たまに帰りに飲みに行ったり、 彼とは何かと仲良くしている。 ふ~ん、と呟いた彼はすぐに興味を目の前の唐揚げ定食に移した。 .
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