失われた存在

3/12
前へ
/330ページ
次へ
すると、 お婆さんに、あてた方の手を握られた 「ワタシの死を、 乗り越えなさい…」 え? 「ワタシはやっぱり死ななきゃいけなかったのよ ノアで言う、運命だったの…」 (何訳のわかんない事言ってるんだよ!) オレはお婆さんの手を払った すると払った手を誰かに掴まれた (離せ健太!) 「お婆さんは死を覚悟したんだ! だから奏に止める権利はない!」 (健太までどうしたんだよ!?) 「お婆さんは、自分の身を呈してまで! 自分を…自分を犠牲にして、奏を強くさせようとしてくれてるんだろ!!!」 健太… (で、でも! お婆さんには死んで欲しくないよ…) 「誰だって、誰かに死んで欲しい訳ないだろ…」 「奏…?」 今にも消えそうな声が聞こえた (なに?お婆さん) 「これから先… 誰かが死ぬかもしれない。 葵がその時辛そうだったら助けてあげるんだよ…」
/330ページ

最初のコメントを投稿しよう!

59人が本棚に入れています
本棚に追加