失われた存在

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「そして、死ぬのが葵の大切な人だったら、 絶対、奏が支えてあげるんだよ」 お婆さん… 「奏。 葵を頼んだよ…」 お婆さんの目が段々と閉じていった クソ… 健太の手からオレの手が離れ 手は力の入っていない状態になった 「奏…」 アレックスの声がした (なんで、お婆さんを…) 「オレだってコイツには恨みがあったんだ」 (そんなに人を悲しませる様な事を、お婆さんはしない!) オレは顔を上げた 「奏…、お前オレのトコ抜けろ」 「おい、アレックス!」 「健太! お前もだ。あと、葵もな…」 「なんでだよ!?」 「健太は少しでも奏の力になってやれ」
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