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「とりあえず重い。…『究極神の力(アルテ・コルラド)』」
そして凄まじい魔力を纏い、棍棒を押し返す。
「力だけじゃ、オレは倒せないよ」
そして空を蹴って懐まで一気に駆け上がっていく。
「究極神の力…右手固定(ライト・セット)貫け、破槍招来…究極神の槍(アルテ・コルラス)」
そして、シグの最強の一撃がサイクロプスの腹部を捉える。凄まじい破壊力が巨体を浮かし、サイクロプスはクの字に曲がった。
「ち、やっぱダメか」
だがサイクロプスの皮膚は鋼より固く、ダメージこそ与えたが外傷は見られない。
「ふー、威力はゼロが上か」
ゼロが放った槍はサイクロプスの皮膚を破って外傷を与えている。それに少し嫉妬を覚えるが、ダメージはシグの方が強いらしく、サイクロプスを怒らせてしまった。
「まあ、時間稼ぎは済んだ。まだオレに絶対種は早いってことだな。…魔光翼(マジットウィグ)」
シグは魔力で翼のような形を作り、地面に向かって急降下を始める。
「やば、ちょっとやりすぎたかな」
だがサイクロプスの目は血走っており、間違いなくシグへと向けられている。シグは地面すれすれを高速で飛ぶ。
「行くぞ。とりあえず、もうオレ達の仕事じゃない」
そして、コアを抱えて空を舞う。
「もう休んでいいよね。アルエ」
「当然じゃ。むしろ引っ込め」
そして、いまだに晴れてない土煙りの中へ飛び込む。その時、四人の人影とすれ違う。
「コア~」
「情けないのう。お主、弟子に依存しすぎじゃ。そんなに大切なら首輪でも付けておれ」
「それは言い過ぎではないか。絶対種の出現なぞ誰も予想してなかったことじゃ」
「まあ、闇の弟子には感謝だな。奴が居なければ我らの弟子は全滅していたかもしれん」
「当然じゃ、あの鎧は妾でも破れぬ『最硬の盾』じゃからな」
土煙りから出てきたのは四賢者。だが、雰囲気はいつもと違って見える。
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