~第二章~

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「魔法使いじゃないの?」 「そう」 貴明は頷いた。 「じゃあさっきの指輪は?」 「ああ、あれ?なんか知らないじいさんから貰った」 可憐は肩を落とした。 「で、魔法って?」 今度は貴明が可憐に質問をする。 「自然を操る力、みたいなものよ。魔法使いによって使える魔法は限られてるの。私は風」 あまり理解出来なかったが、そんなことはどうでもいい。 「この姿、どうしよ」 「知らないわよ」 可憐の姿のまま、貴明の家に帰るわけには行かない。といって、帰らなければ母が心配するだろう。 「泊まらせて」 「やだ」 即答だった。 「いいだろ。同じ可憐なんだし」 「嫌よ。さっき私を押し倒したじゃない。効力は一ヶ月だっけ?その間に何されるか、わかったもんじゃない」 きつかった。最もだが、きつかった。 「あ、それと。指輪は私が預かるわ」 「何で」 「変な願いをされたら困るから」 貴明はしぶしぶドリリンを可憐に渡した。 「一ヶ月、よろしく」 「ダメだって」
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