~第二章~

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  時刻は昼。 貴明はもちろん、可憐も学校を休んだ。 「なあ」 「なによ」 貴明は床に正座している。可憐は机にむかって座り、勉強している。 「彼氏とかいんの?」 可憐の手が止まった。 「どっちでもいいでしょ。そんなこと」 貴明は別の質問をする。 「家族っていつ頃帰ってくんの?」 「昼」 「じゃあそろそろじゃん」 二人が話していると、下から音が聞こえた(可憐の部屋は二階にある)。 誰かが帰ってきたようだ。階段を上がってくる音が聞こえ、その後可憐の部屋のドアが開いた。 「ただいま~カレ~ン」 可憐より背が高く、髪はやはり美しく金色に輝いている。 目が合った。 「おかえり、シャルお姉ちゃん」 シャルお姉ちゃんと呼ばれた彼女は、可憐と、可憐の姿をした貴明を交互に見る。 「カレンが二人いる……」 しかし驚いた様子はない。彼女も魔法使いなのだろう。 「俺は可憐じゃなくて貴明です」 どこからともなく腹を殴られた。可憐の風の魔法である。 「呼び捨てにしていいとは言ってない」 「殴るこたぁねえだろ」
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