『お兄ちゃん』

序章

中学の時の友達とか知り合いに会って昔の事を話している時

俺の記憶にない話が出てきた事がある。

友達が言うには『本当に些細な事だから、仁汰くん、忘れたんだよ。』

なんて言うけど俺は記憶力に関しては自信がある。

昔の友達の誕生日やら、名前と顔
一人たりとも忘れた事はなかったし。

暗記教科のﾃｽﾄは常に満点だから。

まあ
友達が言うように些細な事だとしたら
その時俺は聞いていなかったんだろう。

そう考えるのが正しいと自分に言い聞かせている。