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「ひ、ひっ、ひぇっ!!あぐっ…」
仁汰はバイクを降りるとその場から逃げ出そうとするもう一人を捕まえた
仁「おい…ここ開いてんのか?」
言葉こそ普通に聞こえるがその瞳からは背筋の凍る恐ろしいほどの殺気がこもっていた
「い、いや、そ、その……」
仁「あ゛?おい、はっきり言えよ、なあ、おい……」
男の髪を掴んで倉庫の鉄の扉に休みなくガンガンとぶつける仁汰
「…がっ……ぅ…ぶ…っ…ぐぁ…」
仁「なんとか言えよ、なあ、聞こえてんだろ、おいっ!」
段々と男の顔が血まみれになり喋る事すら困難な状態になっていく
翔「……仁くん、喋れないでしょ?」
仁汰の腕を掴むと真剣な顔をして翔太が言った
仁「……そうだな…おい、もう一度だけ聞く……ここ、開いてんのか?」
翔太の言葉の真意を理解したのか仁汰はぶつけるのを止め、その男に聞いた
「っ…ぁ……ぁ゛…ぁぃ…空い…てっ…ま……ま…す」
弱々しく喋る男の言葉を聞き終えるとその男の顔面を思いきり倉庫の扉にぶつけた
「ぁ゛ぁ゛っ………」
立つ力すら失ったその体はずるずると地面に倒れ込んでいった
海「うひゃー……仁汰、容赦ねえ」
後ろから歩いて来た海斗がその様子を見て呟いた
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