始まり

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一橋家から浅石高校まで車で約10分。HRが始まるのが8時35分。 頭の中で軽く計算しながら階段をトントン上る 柚「桃~?仁兄、起きた?」 階段の途中で呼びかけたが何の返事もなかった。 柚「まったく……呑気な兄妹。」 少し前 桃はトタトタと階段を上り終わると、そのまま仁汰の部屋まで行きドアを開けた。 カーテンをきっちり閉めて光を入れないようにしている仁汰の部屋 その部屋のベッドには勿論、爆睡中の仁汰がいた。 桃「お兄ちゃんっ、起きて……遅刻するよ。」 仁汰の体を布団の上から揺さぶってみても全く起きる気配はない。 桃「もう……」 少し怒った様子で桃は仁汰がすっぽり被っている布団をばーっと引き剥がした。  
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