5月5日-1

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「ねえ、赤鬼」 「何?」 「もし私がアナタと交配したら、何か出来ると思う?」 「そりゃ、出来るとするならば鬼と人間のハーフだよな。普通に考えて」 「そもそもアナタ達の生殖って我々のソレと仕組みは同じなの?」 「わかんない。」 「でも染色体とかそれらを取り巻く色々とが合致しなさそうよね」 「ミノタウロスって知ってる?」 「知ってるわよ。私達側が作った話じゃない」 「それに近いんじゃないかな。人間のフォルムに角が生えてたり、指が6本だったり」 「そう、それは、ユニークね。」 そう言って文子は開いていた雑誌に再び目を落とした。 俺達は早朝の山手線に乗り東京駅を目指している。 文子は俺をディズニーランドに連れていってくれるらしい。 恋人同士なら誰しも通る天王山だと言っていた。ここで一日を越える事でやっと御互いの距離感を学べるのだと。 牛頭天皇は居ないが愛嬌のあるネズミが迎えてくれる。
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