無能と書かれた日

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雨が降っているせいで、仕事をやる気にもなれず(と言っても、いつもやる気はないが)中尉やハボックたちが居ないことを良いことに、私は机に突っ伏して寝てしまった。 どれ程時間が経っただろうか。 目が覚めると、そこには気味の悪い笑顔を満面に湛えた鋼のがいた。 「よっ!無能。中尉が居ないことを良いことにサボりかよ」 「なっ!私はサボってなどいない!!それに、無能ではないぞ!」 「どーだか。あっ、これ報告書ね」 「あ、あぁ…」 いきなり渡された報告書を受け取ると、 「じゃあ、アル待たせてるからオレ帰るな」 そう言って鋼のは、笑顔を此方に向けると「じゃあな」と手を振って出ていった。
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