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…―愛野さん、約束ですよ?
………のことは、
誰も、誰にも言ったらだめですよ―
優しく、ゆっくりと小さい子に言い聞かせるように紡がれる言葉。
ゆらゆらと頭の中に響く。
「…なんで言ったら、…だめなの?」
(眠たい、視界が歪む。)
にっこりほほえむ声の主。
(……あ、れ…?
…この人はだれだっけ?)
なぜだかひどく悲しくなった、頬に生ぬるい感触。
(俺は、たぶん泣いてる。)
優しく髪の毛を撫でられる。
眠たい、まぶたが重い。
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