蒼海の見える丘で

始まりの日

「でさ、どうしよう？」

「良いんじゃない？」

流石俺の親、適当だな

「まぁいいや、服は…別にいいや」

今の手持ちの服でも充分事足りるしな

「父さんとかにはどうする？」

「普通に言えば良いんじゃない？」

うん、やっぱり俺の親だわ
適当だな

「普通にねぇ…」

母さんがこんな感じだしなぁ…父さんや兄貴達、弟もあんまり反応無さそうだな
「まぁいいや…俺、部屋にいるから」

「はいはい」

俺はリビングから出て自室に戻る

「はぁ…どうすっかなぁ」
考えも答えが出るわけじゃないのだが、考えるしかない

「流石に下着系統は緩いな…母さんの事だし適当に見繕ってくれるかな」

俺はエアコンのスイッチを入れて、テレビのつける

たいして面白い番組がやっている訳じゃないが、あるニュースに目が止まる

「なになに…今朝早朝未明、原因不明の集団性転換現象が発生した…か」

つまり、俺もコレの被害者な訳だ

政府は原因究明と同時に戸籍の仮書き替えをしているみたいだな

ついでに、性転換は病院で検査しなきゃいけないみたいだし

「面倒だな…俺元々病院嫌いだし」

俺は少々憂鬱になりながらテレビを見てしばらく時間を過ごした