始まりの日

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「すみません、斎藤さん。彼方ですけど…これ借りたいんですが?」 「彼方?貴方が?」 通い詰めてる俺は勿論職員の人とも顔見知りで、名前だって記憶されいる つまり、俺が性転換した事を知られてしまう訳だ 別に構わないんだが…この人は… 「今朝…性転換したんです」 「あ~、少し面影あるねぇ」 ケラケラ笑う女性、斎藤さんはもう長い付き合いだ 俺が読書家になって図書館に通う様になってからずっとだから 「笑い事じゃないですよ、マジで大変何ですよ?」 「だろうねぇ~、にしても可愛くなって」 そんな事を言いまた笑う この人は本当に親しみやすい人でみんなに好かれている 「斎藤さん、ラノベ借りたいんですが?」 「あ~、ごめんごめん、今手続きするよ」 やっと笑い終わった斎藤さんは俺の持ってきたラノベの貸し出し手続きをする
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