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うちの旦那のおばあちゃんが、よく言っていた。
「誰にも迷惑かけずに、ポックリ死にたいもんだ。」って。
そして、当の本人は1年かけて、自分の持ち物を色んな人達に分けて、行きたかったという所に行き、ある日嫁である私に、「もう気が済んだ。思い残すこともないんだ。私の葬式には変なお供物はいらないから、その分お花を一杯飾ってちょうだいよ。」と真面目な顔で言った。
「分かりましたよ。必ずそうします。」と私が答えてから半年後。
本当に急に亡くなった。
一緒に住んでいた姑が朝起きたら、身体は温かかったが、目覚めることはなく、救急隊が来た時は心臓は止まっていた。
姑は仕事に出る前に気付けて良かったと言っていた。
「あとは、二人目の曾孫の顔をみるのだけ。」とその2日前に私と電話で話していたのだから、いくらポックリといっても1ヶ月早かったけど。
自分で思った通りの死に方だった。
もちろん、そう願ったからといって、自分の身体を操れる人間などいないのだから、こんな事は滅多にないのだろうと思う。
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