次は、入寮しましょう。

26/26
746人が本棚に入れています
本棚に追加
/114ページ
赤かった顔が真っ青になった。 「なんでもなくはなかったかもしれないけど、俺はピンピンしてるし大丈夫だよ!」 焦る春を見て俺も焦る。 いたいけな子を苛めてるみたいな、悪いことをしてる気分になった。 もっと卑屈な言葉で攻めてみたいとも思うけど・・・すみません自重します。 「そっかごめんね。」 「俺は頑丈だから大丈夫!それよりもう寝ようか。初日から遅刻なんてしたら担任が煩いからさ。」 春はコクンコクンしていて、もう眠りそうだったから寝室へ促す。 「うんそうだね。おやすみなさい。」 「ん、また明日。」 春が部屋に入ったのを見届けて俺も自室に入る。 小さいは禁句だな。 春の前では言っちゃダメだ。 それより、今度部屋の鍵を買いに行かないと。 この部屋を見られるのは流石にまずいだろう。 俺は、もうすでに部屋に入られていたなんて、まだ知らなかった。
/114ページ

最初のコメントを投稿しよう!