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「あー…、そういえばこの学園の特色って誰かに聞いた?」
椅子に座ったら要が話し掛けてきた
「同性愛者が多くて、暴行が多いってやつ?」
それがどうかしたのかと思って要の顔を見る。
光に当てれば綺麗な金色に見える髪と目、優しそうな王子様フェイスでおまけに高身長。
昨日は寝ぼけて気づかなかったが、女の子にモテそうなイケメンだ。不良ぽくない。
「要も狙われてるの?」
そう聞くと微妙な顔で首を縦に振った。
「始めのころだけね。今は近づいて来ないよ。
遠くからギャーギャー言うだけ。」
「なんで?」
「実は、入学したばっかの頃、やたら呼び出しされてさ。やり返したら近寄って来なくなった。
ボソッ
手に入れた弱みで襲ってきた不良を脅してたら、いつの間にか近づかなくなったんだよね。」
ふーん、要ってこの学校の生徒が怖がっちゃうくらい強いんだ。
僕は、要がさわやかな笑顔の裏に隠している黒さに気付かなかった。
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