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「青い空、白い雲。地球はやはりいい所だ」
町を見下ろす事の出来る丘の上で、一人の少年が大の字に寝転がり空を見上げていた
ここ海鳴市は、彼の思い出の出の場所であった
(かれこれ一年か……)
物思いふける少年は、再度海鳴市を見回す
(少しは、強くなれたかな)
瞳を閉じて、自分がこの町にいた頃を思い出していた。だが、気持ちのいい陽気に少年は眠ってしまった
「あの~、こんな所で寝てたら風邪を引きますよ?」
「ん………」
重い瞼を上げ霞む目を擦りつつ、声の主の方を見る。青色の瞳に、栗色の髪を両端でツインテイルにしている少女は、心配そうな眼差しで少年を見つめる
「寝てのか、俺…」
「はい。とても気持ち良さそうに寝てたので、起こすのは悪い気がしたんですけど……ごめんなさい」
少女は済まなさそうに、軽く頭を下げる
「いや、いいよ。風邪を引かないか気遣かってくれての行いなんだし」
立ち上がり、大きく伸びをしながら答えてると
♪~~🎶~
不意に少女の携帯がなった。少しびっくりしたらしく、慌て気味に携帯を開く
「もしもし。ああ、お母さん。…え、……うん。……わかった。今から帰るね」
少女は携帯を閉じて、ポケットにしまい込む
「じゃあ私は、用事があるから」
そういって少女は来たであろう道を辿り帰っていった。そんな彼女の後ろ姿を見送っていると、少女がこっちに向き直り手を振ってくれた。少年はちょっと驚いたが直ぐさま自分も手を振り返す。
そして何となくだが思った
この少女とは、また近いうちに会うような気がすると
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