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「ありがとうございます」
少女は、少年に一礼してから席に座る
「この間は、なんであの場所にたんですか?」
少年は持っていたフォークを、いったん置いてから話しだす
「実は昔、俺もちょっとの間この町に住んでたことがあって、あの場所はその時によく行ってた所だったんだ。今は用があって、一度戻ってきたんだけどね。そういう君の方は?」
「少し前にあの場所を見つけてからです。それから、時間があるときはたまに……」
「俺もそんな感じだったかな。あそこは町全体を見渡すことができるし、何より景色が綺麗だ」
「私もそうでした。あの景色が好きだから」
それからと言うもの、二人は意気投合して2時間程話した所で、空が夕暮れに染まっていたのに気がつき、少年は店を出る事にした
「今日は色々とありがとう。久しぶりに同年代の子と話しができて、とても楽しかったよ。でも迷惑ではなかった?」
「そんなことないよ。私も楽しかった。そういえば、お互い自己紹介がまだだったね」
少女がコホンと一拍間を空ける
「私、高町なのは。私立聖祥大学付属の小学三年生」
「俺は十文字朱夜。名字で呼ばれるのは苦手だから、朱夜の方で呼んで欲しい」
🎶~🎶~~~♪~
突然自分の携帯がなるので、朱夜はなのはに一度許可をとり、自分の携帯を開く。ディスプレイに映る電話の主の名前を見てどうしようかと思ったが、出ないわけにもいかないので通話ボタンを押す
朱夜「朱夜だが、何か進展でもあったのか?」
「いや、特になにもないが、そろそろ時間だぞ」
そう言われて自分の携帯の画面を確認する。既に時を過ぎていた
朱夜「(もうこんな時間か)わかった。直ぐに戻る」
電話を切り、自分のポケットにしまう
なのは「何かあったの?」
朱夜「そろそろ帰ってくるように言われてね。じゃあそろそろ、おいとまするよ」
なのは「うん、バイバイ」
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