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「奴め、やはりまだ生きていたか!」
一人の兵士が、少年に銃口を向ける
「待て」
「し、しかし…」
「待てと言っている」
スーツの男が、銃を下ろさない兵士に低く、重い声で言う。兵士はそれに恐怖を感じ、すぐに銃を下ろす。それを確認した後、少年へと向き直る
「既にお前は満身創痍。この人数相手にはどうしようもないだろう。そこで、最後のチャンスだ。」
男は先程までには考えられないぐらい、優しく少年に微笑み、歌うように言う
「戻って来てくれないか?」
少年は目を細め男を見る。少し考えるそぶりを見せた後、少年は返事代わりとして、左手の中に瞬時に握られた、刀の切っ先を向ける
「そうか、残念だ。なら
お前はもう不要だ」
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