0章 ことの始まり

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それでも…それでも父親が選んだことだと思い妥協した。 そういえば…さっきからユウカとかいう妹は喋らないな。(まぁ、いきなり兄がいると言われて、話しかけづらいとは思うが…)思った俺は妹に話しかけた。 「えーと、俺…アイト いきなり妹がいるって言われて、いまいち実感がないけど…よろしくな!」 「……………私は知ってたよ あなたがいることを」 そっかぁ 俺は口には出さず心で思う。なんか自分だけが知らないというのけ者扱いされて拗ねたというわけではないからな……! 何分か経ち、母親が準備を済ませ玄関に来た。母親が来るまで、さっきの会話(会話と言うのかわからないが)から俺も妹も父親も喋らなかった。 「終わりましたよ あなた」 「ああ…」 そして二人は歩いていった。それをただ後ろから見るしか俺には出来なかった。
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