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『アクア・ファング』が東海で発生して数刻後。
アイリスは友人の何人かと連れ立ってその現場へと向かっていた。
信じられない、その心情はその一言だ。
昨日ダランじいに話を聞いたばかりで、すぐに事が起きるなんて―――。
彼女としてはすぐにでもリリアと落ち合い、このことについてダランの所へ訪れたかった。
だが、リリアの姿はどこにもなく、その行方は誰も知らなかったため―――一人でその現場へ向かうのも気が引けて、数人で行く事になったのだ。
現場はすでに人だかりが出来ており、けれど大きく残った傷跡は遠くからでもハッキリと見えた。
「―――酷い…。これが『アクア・ファング』の威力なんだわ…。」
アイリスはポツリ、呟いた。
が、周りの友人たちは聞きなれない言葉に興味を示した。
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