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「ねぇ、『アクア・ファング』って、何?」
「アイリスはこんなことしでかしたヤツ、知ってンの?」
「―――何も知らないの、ごめんなさい…。」
深い興味があった訳ではないらしい。
『アクア・ファング』についてそれ以上聞かれることは無かった。
「…ふぅ。…あら、あれは何かしら…?」
ふと、視線を下方へ向けた時、アイリスの目にヒラリと写ったのは色鮮やかな紙だった。
最初はゴミかしら、そう思った彼女だったが、何故かそれがどうしようもなく気になり、そっと人混みの中一人抜け出しソレの元へと向かった。
幸い友人も周囲の仲間たちもそんな行動を取るアイリスに注目することはなく、皆それぞれ爪痕について憶測談議に花を咲かせていた。
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