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『そうよ…。』
『こちらへ…。』
その時彼女を誘導したものは一体何だったのであろうか。
そして彼女は行く先に、純白に輝く宮殿を見た。
別名『桔梗の宮』と称されるその建物は、その名の通り波に揺られ、薄紫色にも見える。
神秘的なたたずまいは壮麗で、かといって華美ではない。
見る者を圧倒させるチカラをそれは持っていた。
「―――すごい。」
言葉では言い表せないほどの感動。
彼女はその巨大な力に圧倒され、その時だけはリリアの事すら頭の片隅へと追いやられてしまっていた。
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